8月6日、新島を船で一周し式根で泳いで、夕方新島に戻り温泉に行く、と決まった。
快晴、南東の風。青ガラスのように澄んだ空は久々。8:20若郷出航、新島北端
を時計回りで回る。耳元で風が鳴り、船が波を切って走る。水の色は明るいサ
ファイア・ブルー、強烈な日差し。浮世のモヤモヤなど、一瞬で脳天から蒸発し
て行く。
ここから参加した秋葉さんは満面笑顔。か〜っ、ビールがうめ〜、気持ちいい
〜!を連発。今日は何でも言ってよ、とのことなので、メンバーが早速注文。オ
リビアのホームページ作り込みのリクエストに「ウンそうね、やってみようよ」
とのポジティブな答え。一同、新島効果に密かに感謝。
海上から見る新島は、真っ白い地面を緑が覆った美しい島。この白い岩がガラス
の良質な原料になる。どうかあまり掘らないでもらいたい。純白の雲が島の南端
で発生し、尾根に沿って流れ、北端で消えて行くのがよく見える。島の上だけ、
綿菓子のような雲の隊列。白い崖と緑の斜面に、濃い陰を落として滑って行く。
羽伏浦海岸のすぐ北で造成中の港をついでに見学。うねりが入るが、海岸で遊ぶ
間の短時間の係留なら問題なさそう。水も澄んで、遊ぶには持って来い。
島南端は、かつて自衛隊の艦砲射撃訓練に使われていたため大規模に崩落してい
る。すぐ南にある早島との間を砂が埋めて浅くなり、白波が立つ。ここは通れな
いので早島の南を回り、式根へ。大浦湾入口に係留し、ランチとシュノーケリン
グ。ウツボが沢山いた。
さんざん遊んだので約束の15時を大幅に遅れて17時帰港。謝りつつ、オヤジさん
が運転する軽トラックの荷台に揺られて「まました温泉」(04992-5 -0830新島港
から徒歩7分)へ。今日水曜は定休日だがお盆休み期間中は特別営業だそう。オヤ
ジさんも一緒に入って裸の付き合い。
夕食後、部屋で引き続き飲んでいたら、オヤジさんが新島の夜景を見せてやるか
らドライブに行こうと言う。すでに寝ていたメンバーを尻目に、二つ返事でライ
トバンに便乗。時々、夜行性の獣の目がひっそりと光る闇の道をうねうねと登
攀、山頂の展望台へ。
足元には本村の白い光の海と新島港の黄色い灯り、手が届きそうな北西の対岸に
下田周辺の町の明り、南東には三宅島、それらの間の空間は漆黒の海、漁船もい
ない。頭上には星、星、星、斜めに白く天の川、時折オレンジ色の流れ星。
明日は帰ると思うと切ない。
写真1:若郷の真裏、東側から見たところ。この凹みの部分を風が通る。
写真2:開放感で笑いが止まらない秋葉さん
写真3:新島南端は崩落し白い岩肌がむき出し
写真4:式根島大浦湾で日除けを出してランチ
写真5:大浦湾に停泊中のオリビアを泳ぎながら撮影
写真6:軽トラックの荷台に揺られて温泉へ
写真7:本村と新島港の夜景